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レザージャケットの染め直し [レザースイングトップ]

今回は、レザージャケット染め直しのご紹介です。

ベースになったのは
以前お客様からフルオーダーを頂き製作した
ホースレザーのヌメ革で製作したスイングトップです。

この革は渋鞣しを施したヌメ馬革を使用して製作いたしました
馬革にしては傷の無い非常にきれいな革を使用したので
とても美しいヌメ革のレザージャケットが出来上がった事を
黒田も覚えています。

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そのお客様より
「以前作ってもらったヌメ革のレザージャケットの色を塗り替えて欲しいんだけど」
とご相談を頂きました。
もちろんDOGHOUSEでは、販売して売りっぱなしという店舗ではないので
購入いただいたレザー製品の修理はもちろんのこと
レザージャケットのカスタムそしてクリーニングからレザー製品の色の染め直し等
お客様の大切な革製品を長く愛着して頂ける為に出来ることは、なんでも対応しております。

理由をお伺いすると
「色が変化していくのは楽しみなんだけど、汚れが気になって着る機会が減ってきてしまうし
黒田さんが言ってたように革が痛んできている気がする」からと仰いました


そうです。
こちらの商品をお客様におつくりするときに
「レザージャケットにヌメ革を使用する事はお勧めできませんよ。」と申し上げていました。
それでもという事で製作したのですが、
やはりお客様も所有してみて気付かれたのですね。
レザージャケットを長く愛着するという目的において
ヌメ革を使用する事はデメリットばかり目立ちます。

もちろん今回のお客様の名誉の為に申し上げれば
革の事に無知でオーダーしたわけではなく
むしろ革の知識としてはエキスパートのお客様です。
DOGHOUSE製レザージャケットだけでも10着以上のレザージャケットをお持ちで
今回は試しにやってみたかったという好奇心からの製作だったと思います。

もちろんその時もお止めをしたのですが、
お客様が革製品に詳しいというベースとキャリアがあるので
黒田も安心して製作をお受けしたい次第です。

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それではご覧いただきましょう。
色はBLACKに染め直しました。塗料はあえて染料とはせず
お客様のリクエストによりピグメントで色付けをしウレタン系塗料で定着させております。
あえてラッカーでフィニッシュせずにウレタン系を使用したのは
既に使用感のある革ですのでソフト感を残し剥離を避ける為にウレタンを使用しました。
全く表情は変わってしまいましたが
お客様のご希望通りガンガン着れる1着になったと思います。

さてそれでは何故ヌメ革がレザージャケットに良くないのかという説明をいたします。
そもそも渋鞣しの革はベルトや財布革靴のソール等硬い革の特性を生かして
変化の少なさを売りにする革です。
ベルトが伸びたらマズいですよね?靴ソールのヘリが早かったら意味ないですよね?

かたやレザージャケットは革の硬さも楽しみの一つですが
革がしなやかに変化し着易くなることを目的としていますよね?
着用して体をストレスなく守ることが重要です。
渋鞣しは柔らかくなりだすと革の銀面が砕けだすことがあります。
汗や水分にも弱いです。乾く際に革が硬化して割れてきてしまいます
ましてや塗装してないヌメ革なら表面についた汗や汚れを吸い汚くもなるし
やっぱり割れてきます。
渋鞣しを使うならせめて染色が必要です。
そして、特に渋鞣しの牛や馬革は衣料用には向くと思えません
着れば着るほど革のコンディションが悪くなるだけです。

いいところと言えば、経年変化による革色が飴色に代わるという点です。
でもそれってカッコいいですか?いくら経年変化した革の表情が良いといっても
洋服のコーディネートとしてはいささか微妙な気がしませんか?
黒田も革や靴があめ色に変化するのはいいと思います。しかし
ファッションとしてはコーディネートが難しくないでしょうか?

よく考えてみて下さいね。

そんなDOGHOUSEも実は、ヌメ革レザージャケットのオーダーが数多く溜まっています。
DOGHOUSEで受けたオーダーのお客様は
黒田がこれだけネガティブな説明してもオーダーを入れた方なので
黒田も安心して製作が出来ます。
仕様書リストを見てもなかなかセンスの良いオーダーばかりです。
オーダーをお受けしたお客様は渋鞣しで製作するという事を理解してる方だと思います。

渋鞣しがいけないわけではありません
ちゃんと特性を理解して製作することが重要だということです。

経年変化だけを期待してヌメ革でオーダーすることをお考えの方がいましたら
慎重にご検討することをお勧めします。

それでも作りたい方は是非ご相談くださいね。


【 DOGHOUSE 】
住所        渋谷区 東 1-25-4
TEL&FAX   03-5468-9354
メール       doghouse@qf7.so-net.ne.jp
最近facebookとインスタグラムも始めましたので興味のある方は見に来てくださいね!


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ベストフルオーダー賞 決定! [レザースイングトップ]

2016年のベストフルオーダー賞は
こちらのレザースイングトップをオーダーされた
お客様に差し上げたいと思います。

受賞されたお客様は前回ブログでお伝えした通り
次回のご注文の製品を半額サービスしたいと思います。
もちろんフルオーダーでも、カスタムオーダーでも
定番商品でもDOGHOUSEの製作する商品全てが対象となります。


おめでとうございます。


今回のジャケットの素晴らしい点は
サイズバランス 革と縫製の相性の良さ
適切なサイズ感すべてがバランスよくまとまったジャケットだと思います。

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襟のシルエットも奇抜なデザインを避けビンテージテイストのシャツや
現代的なインナーでも違和感なく合わせる事ができる
程よいサイズ感です。


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袖口のカフスもボタンやファスナーなどの候補もあったのですが
革にダメージが少なくボタンの表情も変化する真鍮製のドットボタンを採用しました。
この選択も長く着用を考えるのであればベストな選択と言えるでしょう

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フロントファスナーにおいては黒田の提案を受け入れて頂き
riri社製の24Kファスナーを選んでいただけました。
こちらは黒田が個人的にお気に入りのファスナーですが。
メリットとして通常のメッキのものと比べ動きが滑らかであり
経年変化により美しい黄金色に変化していく点等が、魅力的なポイントです。

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全体のシルエットはお客様のリクエストにより
DOGHOUSEスタイル的な 
しっかりした肩幅、絞られたウェストといった
逆三角形イメージではなく
程よくゆとりのあるリラックスしたシルエットをご希望されてましたので
トアルチェックの際慎重にラインを作り上げました。

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ハンドウォーマーポケットを設置しない点も
潔良い判断で、スタイリッシュさを向上させていると思います。

レザージャケットの場合
ハンドウォーマーポケットやチェンジポケット
その他身頃に対する変わり種のギミックを付ければつけるほど
革への負担が増え長期の着用に適さなくなります。

もちろんレザージャケットの完成度は低くなると言えるでしょう。
革の痛み以外にも革の体への馴染みが悪くなる原因にも繋がるからです。

レザージャケットの製作は引き算だとお考え下さい
加工が増えれば増えるだけ革に穴が開く事になり
複雑な構造は革に無理な引き釣りを発生させ
ポケットがあれば必然的に物を入れ 革に歪みをきたすばかりか
革切れの原因を作ってしまうケースもあるのです。

レザージャケットを長く着続ける為には
デザインも重要なファクターとなります
その点でも
このお客様のジャケットオーダーは
長く着用できる点も加味されたデザインが秀逸です。

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フルオーダーというとビチビチのタイトスタイルだけど着やすい服を作ってくれと
極端な仕様を希望される方も中にはいらっしゃいましたが
タイトと着易さは相反するものなので両方の要素を持った服は成立しません

その点でもこちらのお客様はご本人のコンセプトがしっかりとされてる上に
モノづくりに対しても深いを理解をお持ちでいて
尚且つ製作者側の意見も真剣に聞き入れて下さったので
製作側としても非常にありがたく スムースな作業を進めることが出来ました。

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《パタンナー三浦のコメント》

スイングトップといえばゆとりのあるデザインをイメージしますが
最近の流行りなのか、不自然にタイトすぎるスイングトップも見かけます。

タイトな見た目でもサイドパネルを追加することで
快適な着心地を残すことは可能です。
しかしスイングトップということで背中一枚革に拘わり過ぎて 
不格好な見た目と不快な着心地になるケースもあります。 

今回のパターンがバランス良くく出来た理由として
お客様がスイングトップというイメージだけに拘り過ぎずに。
革の特性にも理解していただき
製作側であるこちら側の意見やアイデアにも耳を傾けて下さったことが
結果お客様の理想に近づけたのではないかなと思います。


【スペック】

革       馬革 コンビネーションタンニング 染料染めのワックス仕上げ
裏地      ゴールド玉虫 
ファスナー  RIRI社製 24Kフィニッシュ
DOTボタン ブラス無垢 表面未処理DOT ボタン
Dリング   ブラス無垢 表面未処理Dリング

【 DOGHOUSE 】
住所        渋谷区 東 1-25-4
TEL&FAX   03-5468-9354
メール       doghouse@qf7.so-net.ne.jp
WEBショップ   http://www.dog-house.jp

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リアルタイムが気になる方は
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USED レザージャケット入荷! (スイングトップ仕様) [レザースイングトップ]

非常に状態の良いレザージャケットが入荷致しましたのでご案内します。

USED販売のコーナーを楽しみに期待してチェック頂いている方は
かなりいらっしゃると思います。
前回USEDテーラードをご紹介した時は数日でアクセス数が1000を超える勢いでした。
結果ご紹介の数日後には売れてしまいましたが。

今回はもっとスペシャルです。
お客様 新たにレザージャケットを作り変えの為に放出です!

着用年数は1シーズンというとこですが
軽く腕に着用皺が入るのみでほぼ新品の状態といったところです。

もちろんDOGHOUSEにて再度クリーニング&とメンテナンスを施してあります。


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形はスイングトップタイプのデザインとなり
サイズは 38(M相当)
普段着にもチョットしたバイクライデイング時にも合わせやすい
シンプルなデザインとなっております。

特徴としては非常にコストのかかる製法で作られているといったところです。
もちろん見た目には分かり難い点なのでご説明したいと思います。

製作費は30万円以上かかりました。

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革は傷の少ない馬革を用い(約百枚近くの革から選別いたしました)
100%ナチュラルなベジタブルタンニングで鞣しています。
色の仕上げは透明感のある染料仕上げを施し傷や汚れが付きにくい様に
ソフトタイプのラッカーで薄くコーテイングされています。

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付属にはスイスriri社の中でもおそらく一番高額なファスナーの24Kファスナーを使用しています。

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裏地には軽くしなやかなGOLD玉虫色の裏地を使用しております。

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そして背中には傷の無い馬革を1枚仕立てで製作しています。
(馬革の原皮は傷や皺が多く綺麗でスムースなところは取りにくいのです。)

イイことばかり書いても判断基準になりませんのでネガテイブな点もご紹介します。

パターンについてはDOGHOUSEの最大の特徴である着心地の良さはありません
背中1枚、前身頃左右2枚といったシンプルな構造によって立体的な構造にはなっておりません
かなりアナログな戦前の服の様なパターンです。
分かりやすく言えば
フライトジャケットのA-2を若干着やすくした感じと思って頂ければと思います。

よって、DOGHOUSEレザージャケットの特徴である
着心地やラインの美しさをイメージされている方にはおススメ出来ません。

無骨でワイルドな着こなしを目指している方におススメかもしれません
フラットヘッドやインディアン等に乗られている方が着られたらカッコいいかもしれないですね!

その線を狙うと高級な革や24kファスナーがマッチしない気もしますが?

そうなんです。このジャケットの一番の残念なところかもしれません。
コンセプトがハッキリしないんですよね?
ワイルドに行くのか?ゴージャスに行くのか?
隠れたポテンシャルを秘めたこのレザージャケット。
是非、手に入れられた方のコンセプトでカスタムしてみて下さい!
お手伝いしますよ~!

そして気になる価格は なんと ¥100000(税込)です。
黒田的には激安だと思います。(正直原価にもなっていません。)

もちろん ご購入頂いた後のカスタムや修理等もお受けしますので
どんどんお問い合わせしてください。
タロンのファスナーに交換したらベストマッチかもしれませんね!

黒田的には、タロンかクラウンのビンテージファスナーに交換して
お客さんには勧められないですが、1回水洗いして皺を強調させてワイルドに着たいですね!
(綺麗でスムースな高級な革ですが、着込むと皺が際立ちいい味が出る革です。)

購入ページ (店舗でもご紹介してますので直接のお問い合わせもどうぞ!)
http://www.dog-house.jp/shopdetail/000000000120/002/X/page1/order/

完売しました!
ありがとうございます。




【 DOGHOUSE 】

住所       渋谷区 東 1-25-4

TEL&FAX   03-5468-9354

メール      doghouse@qf7.so-net.ne.jp

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          異なる内容をアップ時が御座いますので興味のある方はチェックしてくださいね
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ヌメ馬革 スイングトップ [レザースイングトップ]

今回のご紹介は

最近、人気のあるオーダー ジャケットの一つ   

スイングトップです。

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そして、馬のヌメ革!

ここ最近のゴールデンコンビでしょうか!

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背中は一枚革です! (何とか傷の無い場所を選ぶことが出来ました。)

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フロントファスナーは貫録の riri 24Kファスナーです。

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ポケットは片玉縁仕様で ファスナーは付きません。

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腰のアジャスターは、フレキシブルに調整可能なDリングを採用しました。
(もちろん ソリッドブラス製です。)

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袖口ファスナーも 24Kの riri ファスナーを付けてあります。

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襟のバランスは、今回も絶妙なシルエットを出すことが出来ました。
 (裏地はゴールド)

今回のフルオーダーレザージャケットは、
最近DOGHOUSEで人気の組み合わせで作られているので本当にバランスも良くカッコいいです。

それもこれも お客さんのセンスの良さと 十分製作のお時間を頂けたからと思います。

時期としても 良い革のコンディションが出る この時期にオーダー頂けたからだと思います。


皆さん 夏を前のこの時期にこそ 

 秋に向かって レザージャケットのオーダーをご検討してくださいね!


( 問い合わせ先 )

DOGHOUSE

住所      渋谷区東 1-25-4

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ダック地 → レザー → バッファローブレイド [レザースイングトップ]

DOGHOUSEでは、レザージャケットのフルオーダーされたお客様には

「フルオーダーで製作したオリジナルパターンを使用して 他の素材でも服を作ってみたら如何ですか?」

というご案内をさせて頂いております。


今回、 良い例のお客様がいらっしゃいましたのでご紹介します。

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こちらのお客様のはじめてのフルオーダー製品は

以外にもダック地を使用したスイングトップでした。
(パターン代だけでも高くなりますので、あまり布帛品でフルオーダーを依頼される方は少ないです。)

ガンガン着こなして いい感じになっていますね!

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そして、次に製作したのは 馬のヌメ革を使用して 同じくスイングトップを製作いたしました。

(もちろん革と布帛は全く異なるパターンを使用するのでパターンの修正はしております。)

ハンドウォマーポケットを無くし、袖の形を変え

腰のアジャスターをボタン留めから ブラス製Dリングに変更しています。

パターン修正代は発生してしまいますが、

それでも かなり割安に フルオーダー レザージャケットを手に入れて頂きました。


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そして今回頂いたオーダーは、バッファローブレイドのウールを使用して

同じく スイングトップの製作依頼をお受けいたしました。

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裏地は、こだわり抜いて ゴールドの生地にシンサレートの綿を入れて

お好み柄のステッチで仕上げております。

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もし大好きなデザインでパターンを製作したのであれば

こんな感じで、一度製作したパターンを何度も有効活用してみては如何でしょうか

生地やデティール変更による パターン修正は必要になるかもしれませんが

トータルのコストは控える事が出来ますよね!

自分の体に合ったとっておきの一着が出来ますのでおススメです。

僕も同じパターンから製作される 

第3弾のバッファローブレイドのスイングトップが出来上がるのは

今から 楽しみでしょうがありませんな!

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=439196312853952&set=a.343531239087127.81288.340578432715741&type=1&theater



( 問い合わせ先 )

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新色 キャメル (ライトブラウン?) [レザースイングトップ]

今回オーダーして頂いたジャケットの革は、かなり皆様から好評です。

お客様のリクエストによって

馬革に渋鞣しを施し、

定番の革よりちょっと薄めの1,0ミリ厚にして 製作した革を使用しています。

お客様のリクエストにより製作した革ですが 

かなり風合いが良いので、常連の皆さんから好評です。

DOGHOUSEでも この色を参考に新色の展開を考えないとですね!

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毎回しつこいくらいに襟のアップからスタートです。(一番気になる部分ですものね!)


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ファスナーは、またしても24Kファスナーです。 

最近、DOGHOUSEでは、24Kのリクエストが、大変多くなっていますが

定番の物と比較してしまうと 24Kを注文してしまう魅力があるのもしょうがないですよね!

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カフスの部分はシンプルに飾りステッチのみです。

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個人的にストライクだったのが、革と裏地とのバランス

この裏地もお客様のリクエストでご用意しました静電気を抑える事の出来る素材です。

黒田的には、機能性云々より 革との配色が最高ですね!
(まさしく、ビンテージ ジャケット を思わせる仕上がりです。)


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そして今回一番の課題で大変だったのが 「背中の革パネル一枚取り」


今回のお客様のリクエストだったのですが、

お客様が180cm超える長身で、尚且つ 立派な体格をされている方だったので

(胸囲115cmの黒田が着ても大きいくらいのサイズです。)

この革をご用意するのに一苦労でしたが、何とか綺麗な革を使う事が出来ました。


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限りなくシンプルにデザインされたこのジャケットは、

ネガティブな面が 2点あります。

革のサイズが非常に大きいので、キズが入ってしまったり

皺の位置や革の表情が、望むように取れない恐れがあります。

そして、着心地と 見た目の美しさの両立が難しくなります。

(パネル数が多くなれば なるほど、着心地が良く体に沿う 綺麗なラインを作る事が出来ます。



今回のジャケットは、製作者泣かせのジャケットですね!

非常に難しいデザインのジャケットでしたが、

本当に必要最低限のパネルで、綺麗なラインを作り出せる事が出来たと思います。
(パタンナーには、感謝ですね!)

そして、綺麗な部分の革を納品して頂いたタンナーさんと

綺麗な場所を、試行錯誤しながら取って縫製してくれた縫製職人にも感謝です。

そして、最後には

お客様が ご満足して頂けたら満点ですね!


みんなの良い物を作りたいという気持ちが詰まった作品です。


「えっ黒田は何をしたかって?」

黒田は、マスコットボーイですが、 何か?



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経年変化 [レザースイングトップ]

年末に、馬のヌメ革でレザージャケットを製作して頂いたお客様が

変化の具合を見せに来てくれました。

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まだまだ、綺麗です。

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でも、新しい革と比べると「一目瞭然」驚くほどに変化が出ております。

分かりずらかったら、それは、黒田の写真を撮る技術不足です。 (スイマセン!)



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体にもフィットしていて本当にいい感じですね!

表面が塗装されていないので、革がソフトなんでしょうか?

本当にいい感じにフィットしています。

おススメしたくない革ですが、「おススメしたい!」

黒田的には、歯痒いですね!

だけど、「プロテクションクリームがあれば大丈夫です。」

思ったほど、襟足 袖口の革は汚れていませんでした。

「これなら大丈夫!」と一安心です。

襟足袖口の裏などが極端にエイジングされている場合は、要注意です。

ヌメ革の場合は、そこから吸った(水分や汚れ)汗や油・塩分等が原因で

革の組織に影響をきたし 革が割れる原因となるので、要注意です。

それは、味じゃないですよ!

外的要因を受けやすいヌメ革や表面の弱い革を使用する場合は、

プロテクションクリームは、必須アイテムですね!






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ヌメ馬革 スイングトップ! [レザースイングトップ]

今回ご紹介するお客様は、ブラジルよりご来店のお客様です。

以前、DOGHOUSEレザージャケットをご購入して頂き

愛着して頂いているお客様なのですが、

ブラジルで、「黒田秀人のブログ」を見て頂き

年末ご紹介した スイングトップスタイルのJKTを大変気に入って頂き

ブラジルからの リアクションバイトです!


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馬ヌメ革をこのサイズでお作りするのは、結構大変な事です。

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背中のパネルに至っては、ヌメ革を贅沢に使用し、一枚革で仕上げています。

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袖には、ブラス製ドットボタンを使用しています。

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腰には、袖と同じくブラス製Dリングを採用し、フレキシブルに調整が出来るようにしています。

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裏地はお客様のリクエストに合わせて グリーン系玉虫の生地を合わせています。
(とってもいい雰囲気ですね。)

何気にファスナーは、スイスriri社製 の24kを使用しています。

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今回は、体に吸い付くようなタイトなシルエットではなく

スイングトップらしい、ゆとりのあるシルエットに仕上げました。

ブラジルの強い日差しで、革の変化もきっと早いに違いありません!

次回お会いする時は、味の出たスイングトップを見せて頂きたいですね!


(納期についてのお話し)

DOGHOUSEレザー製品の納期については、皆様気になる所かと思いますが

今回お納めしたレザージャケットは、ご相談頂いてから一月弱でお渡ししています。

もちろんフルオーダーですので、最終的な、ご注文頂いてからは、10日程です。

こんな早い納品が可能になったのは、

一番の理由は、お客様とのコミュニケーションがうまく取れたからだと思います。
(遠いブラジルからも、メールで何度もやり取りを致しました。)



DOGHOUSEの事を気にして色々質問出来ないでいるより

気になる点は、なんでもお話しして いただいた方が

より早く 良い物がお納めする事が可能だと思います。

レザージャケットオーダーについて
現在も悩まれている方がいましたら何でも相談してください。
(「注文しなくちゃ教えてもらえない。」なんて思わないで下さい。)

DOGHOUSEの目的は、「お客様に長く愛着して頂きたいという」願いからスタートしています。

(お客様には、革の事を理解して頂いてからオーダーを頂きたいと思っています。)

素材からスタイルの事、付属の事、そして金額の事、全て相談してください。
      (黒田は、価格も重要なファクターだと思っています。)

黒田と一緒に悩んで、一生付き合えるパートナーを作り上げていきましょう!
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今年最後の納品です。 [レザースイングトップ]

本年度 最後のレザージャケットが、納品されました。

またもや ヌメ馬革のレザージャケットです。


限りなくシンプルに製作した このジャケットのモチーフは、

お客様所有のスイングトップです。


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ハンドウォーマーポケットもありません。

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背中も一枚革です。

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裏地の赤と まだ色のついていない馬ヌメ革との色対比がいいですね!

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腰には、調整できるように ブラス製Dリングのストラップが付きます。

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ポケットは、左右につきます。

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最近DOGHOUSEでもヌメ革のレザージャケットをお客様にお渡しすることが多くなりましたが

皆さん気を付けてください!

長く着たいと思うならば、ヌメ革のレザージャケットはおススメ致しません。

DOGHOUSE製品の事ではないのですが、

ヌメ革のレザージャケットを所有したことのあるお客様から様々なご意見を伺っておりますが

ネガティブな面が かなり多いように思います。(下記にまとめてみました。)

① 襟・袖口のみ真黒くなってしまう

② 革が硬化しヒビが入ってきてしまった。(革割れしてしまう)(特に襟が多いです。)

③ 肘の部分だけ汚く黒くなってしまう。

書きだすとかなりの問題事項が多いようですが大きな点として上記3点の説明をしたいと思います。


上に書き上げた内容の ① ② については、味という言葉でごまかしてはいけないと思います。

根本的な問題ですね! (鞣しとアフターケアーが大切です。)

③に関しては、難しい所ですね? 変化を楽しむという事は、リスクも大きいと思います。

(もちろん対策は、御座います。)

③については、お客様のご理解もお願いしなければなりません。

ただ、最後にお伝えすると 

多くの皆さんがイメージするように

「透明感のある飴色のレザージャケットには、ならない」という点は、

お伝えしたいと思います。

最終的には、部分的に黒くなり 革が硬化し 革が割れてしまうでしょう。


DOGHOUSEでヌメ革を提案させて頂く場合には、

慎重に、それぞれの対策とケアーを考えた上で 提案させて頂いておりますので

ヌメ革でレザージャケットを製作する場合はご相談ください。

味と引き換えに失う部分も大きいので正しい対策が必要です。



今回ご紹介のレザージャケットで、今年最後の納品となった訳ですが

皆さん、ありがとうございました。

来年も皆さんに正しい製品をお渡しできるよう

頑張りたいと思います!

       黒 田


【年末年始の営業予定】

 12月30日(金)は、午後5時までの営業となります。

 尚、年始の営業は、1月4日(水)より

 通常どうりの営業となります。
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